​エンドロール

2017年9月発表    作詞作曲 / 里咲りさ

「サイン」「里咲りさヒストリーベスト」収録

やすらぎなんて

忘れたなんて

強がりのせい

掴み損ねた浮き輪

 

愛しさなんて

忘れてしまえ

その世界にあたしはいない

 

かすめた傷

どうせならば深く

やさしさなんて

すぐに消えるまやかし

焼け落とした

記憶の中で

ねえどうしてそれを愛と呼ぶの

 

誰かのための悲劇が終わるなら

 

すぐに逢いたい

けれど

エンドロールが流れてしまうから

夏の香りも

頰の触りも

バラバラになって

溶けてしまっていたような

想いになるの

奇跡が

バラバラになって

溶けてしまう前に

クレジットの

その後で抱きしめて

 

理屈なんて

持たずにおいて

寂しさなんて

既に過去の残像

眩しくみた言葉でさえ

今はもう誰かのものなの?

 

あたしは夏の終わりのせいにして

 

胸に空いた孔を

あなたの心で

塞いでみてほしい

演技とかではなく

成り行きでもなくて

あなたのすべてで

抱いてみてほしい

声にならない想い

ふたりだけの

冗談がほしくなる

逢いたいの

その手を離して

ねえ

 

がんじがらめにした

理想を並べただけの音も

不安と焦りのつまらない幻想

こんな筋書きを

変えてもいいのならば

 

すぐに逢いたい

けれど

エンドロールが流れてしまうから

「逢いたい」の

言葉さえもかき消されて

居場所もなく

ひとりぼっち

あなたは主役じゃない

声にならない

奇跡が

ばらばらになって

溶けてしまう前に

クレジットの

その後で抱きしめて

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